早くも2016年も半年が過ぎた。
今年上半期にワイドショーを騒がせたのがタレントたちの不倫の話題。
よくもこんなに出てくるものだと思ったが、探偵事務所への依頼でも圧倒的に多いのがパートナーの浮気調査だ。
どんな相手と浮気しているのか、いつどこで会っているのかを調べ、その証拠を手に入れる。 そんな浮気調査だが、中には結果として「浮気ではなかった」こともある。
その際、ホッと胸をなで下ろす人はもちろんいるが、ときどき「そんなはずはない」と疑う気持ちを晴らせない人もいる。
そして、「浮気しやすい環境にして少し泳がせて、必ず証拠をつかんでみせる」とさらに鼻息を荒くする人も……。
実はこれ、女性専用のネット掲示板でもよく見かける光景だ。
「2年前にダンナが浮気をしました。発覚して話し合いになり、もうしないということで相手とも別れてもらったのですが、今でも付き合っているかもしれず、気になります」
「夫がキャバクラ嬢と付き合っているようです。名刺から相手の電話番号がわかったので問いただしたのですが、相手はアフターはしたが営業のつもりで浮気ではないの一点張り。でも納得できません」
そんな相談が次から次へと書き込まれ、それに対して 「ちょっと泳がせて証拠をつかみ、慰謝料をもぎとりましょう」 なんていうコメントが続々と寄せられる。
だが、証拠はなかなか入手できず……。
するとこんな流れになることも。
「証拠がないとどうしようもないので、泳がせてみることにします」
これにはときどき、首を捻りたくなることがある。
浮気の証拠もなく確信もない、または実際に探偵による調査をしても浮気をした形跡がない。
それでも「意地でも証拠を手に入れたい」という心理は、そもそもの「浮気はイヤだから、しているのなら改めてほしい」という気持ちとは、矛盾しているのではないか……と思うことがあるのだ。
浮気しやすい環境に相手を陥れ、浮気をするまで泳がせ続けるというのは、本末転倒ではないのかと。
もちろん中には、どうしても離婚したいと思っていて、そのための材料として不倫の証拠をつかみたいという人もいるにはいるが。
パートナーの浮気を疑い、証拠を探そうと思ったときには、今一度、その後どうしたいのかを考えていただきたいと思う。
相手にその証拠を突きつけた後、別れたいのか、再び仲良く暮らしていきたいのか。 再び仲良くしていきたいのなら、証拠を突きつけて制裁を加える手段でいいのかどうか。
まだ白黒あやふやな時点では、二人の間にいつの間にかできてしまった溝をどのように埋めるのか、相手の気持ちを自分に向かせるにはどうしたらいいのか、そこを先に考えたほうがいい場合もあるだろう。
目的はあくまでも、関係を修復するため、あるいは有利に離婚をするためなど、二人の関係を変えることだ。
証拠をとることは、【目的ではなく手段である】
そこを踏まえて、浮気の証拠がほしいときには、ぜひ探偵事務所へ来てほしい。