LGBTのユーチューバー、「インド人」の仮装ネタに「人種差別」と非難続出

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「キットチャンネル」と称する二人組のYouTube配信者(ユーチューバー)の企画に対して、「人種差別ではないか」という非難が続出していたことが発覚した。問題視されたのは、2017年10月3日に公開された内容だ。動画のタイトルは、「街角でインド人と言われるまで帰れま10!!」。

美容師の協力を得て、顔を茶色く塗る場面から動画は始まる。その姿で街頭に出て、「何人に見えますか」と尋ね、「インド人」という回答があるまで帰れないという企画だ。だが、「日本人」や「ベトナム人」と答える人が多かった。そこで、眉間に赤い円形を、口元に髭を描き加えた。その後も悪戦苦闘した様子だが、ついに「インド人」と答える人が現れた。

 

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動画の後半には、企画を終えて、駅前で仲間と待ち合わせをする場面がある。仲間は「飯、何食べる?」と尋ねた後、「インド人」に扮した姿を見て、「あっ、カレーの気分なんだね」と言った。ここで動画は終わるのだが、この内容を見た人々の反応は賛否両論だった。動画のコメント欄には、各種の意見が書き込まれた。

 

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キットチャンネルの二人は、元女性で現在は男性という、トランスジェンダーだ。「LGBTの人は目には見えないけど沢山います」と訴え、LGBT関連の講演依頼を受け付けるなど、「性的マイノリティ」と呼ばれる人々に対する理解の向上に努めてきた。そんな二人が、人種差別になりかねない問題に対してなぜ鈍感なのかと、異論が相次いだ。

 

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彼らの支持者たちからも、「今回のは笑えない」、「無知って怖いですね」といった意見が書き込まれた。欧米では白人が顔を黒く塗ることは差別的な表現と見なされているといった、事例を挙げた指摘もなされた。また、とんねるずが「保毛尾田保毛男」に扮して物議を醸した時期に、あえてこのような企画を実行したのはなぜなのかと疑問視する声もあった。

一方、なぜこの企画が人種差別に該当するのかと、彼らを擁護する人々もいる。何もかも「差別」と騒ぐことで、世の中が面白くなくなると主張。だが、それに続けて、「海外ではイスラム系の服装して爆弾投げるドッキリが大人気だし」と書いている。この書き込みが、はたして彼らへの擁護として成功しているのかは疑問である。

しばらく前には、女子バレーボールのセルビア代表の選手たちが日本大会への出場を決めた際に、「つり目」ポーズで記念撮影していたことが発覚して炎上した。LGBTだけでなく、人種や民族の特徴や風習などに関わる表現をネタとして披露すると、それは差別であると見なされることが増えているのは確かだ。

 

※モザイク加工は当サイトによるもの